税理士法人シーガル

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JOURNAL

2025.11.9

【税理士が警鐘】111万の贈与は意味ない!?今拡散されている誤った相続税対策

「毎年110万円を超えて111万円を贈与し、贈与税を少しだけ払えば、定期贈与と認定されない?」

このような考えから、111万円贈与を実践している方が多くいらっしゃいます。

これは、税務上のアリバイ作りとして行われるため「アリバイ贈与」と呼ばれることもあります。

このアリバイ贈与は意味がない行為であり、定期贈与リスクの回避にはなりません。

この記事では、111万円贈与の是非と、定期贈与を避けて安全に節税する方法を解説します。

111万贈与はなぜ生まれた?アリバイ贈与の考え方

110万円非課税枠の落とし穴:「定期贈与」のリスク

贈与税には、年間110万円の基礎控除があり、この金額以下の贈与であれば贈与税はかかりません。

しかし、例えば「毎年110万円ずつ10年間にわたって贈与する」という約束を最初に交わしていたと税務署に認定されると、その贈与は「定期贈与」とみなされます。

定期贈与と認定された場合には結果として、10年分の総額(1,100万円)に対してまとめて贈与税が課税されてしまうリスクがあります。

アリバイ贈与の誤解:なぜ111万円なのか?

この定期贈与のリスクを回避するため、一部で「基礎控除(110万円)を少し超えて111万円を贈与し、贈与税をわずかでも払っておけば、贈与税申告をするため税務署に贈与の事実が記録され、定期贈与と認定されない」という考え方が広まりました。

これがアリバイ贈与です。

しかし、この111万円贈与(アリバイ贈与)は節税対策として実は意味がありません。

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税理士が指摘!111万贈与が意味ない2つの理由

理由1. 贈与税申告の有無は、定期贈与の判断に影響しない

税務署が定期贈与と判断するか否かは、贈与税申告をしたかどうかではなく、「将来にわたる贈与の約束が最初にあったか」という民法上の合意の事実によって決まります。

贈与税申告手続きは法定手続きではありますが、税法は実態で判断します。

形式的に贈与税申告を行い少額の贈与税を払っていたとしても、贈与が単発か定期かを証明するアリバイには一切なりません。

実態判断 形式判断

理由2. そもそも「贈与=成立」ではない

贈与とは、民法上「あげる側ともらう側の合意」があって初めて成立します。

つまり、贈与税申告をしたからといって、「贈与が成立している」ことにはなりません。

贈与

税務署は、贈与が単発で成立しているか、それとも定期的な約束に基づいているかについては実態で判断します。

定期贈与と認定されないための確実な対策

贈与税の節税を成功させるために重要なのは、アリバイではなく、実態としての単発の贈与を積み重ねることです。

  1. 毎年、贈与契約書を作成する
    将来の贈与を約束せず、「今回限り」の贈与であることを明記した贈与契約書を毎年作成し、贈与者・受贈者双方が保管します。

  2. 贈与の事実を残す
    贈与者の口座から受贈者の口座へ資金を移動する際は、必ず振込を利用し、通帳に記録を残します。
    また、受贈者がその資金を自由に使える状態(受贈者が通帳を管理する)にすることが重要です。

詳しくは以下記事でも解説しています。

【税理士が解説】年間110万円の非課税枠が全額課税に?!「定期贈与」の落とし穴と安全な対策

贈与税の対策は、確実に贈与を行うために細心の注意を払う必要があります。

安全な節税のためにも、贈与契約の文面や手続きについて、税理士にご相談ください。

この記事の監修者

中込 政博

税理士法人シーガル

代表社員/

税理士・公認会計士

中込 政博

あずさ監査法人・辻本郷税理士法人を経て、税理士法人シーガルを設立。
難しく感じやすい相続の専門用語もわかりやすくご説明しますので、初めての相続の方もご安心ください!

遠藤 大樹

税理士法人シーガル

代表社員/

税理士・行政書士

遠藤 大樹

医療専門会計事務所・税理士法人山田&パートナーズを経て、税理士法人シーガルを設立。
シーガルでは年間60件の相続税申告実績がありますので、相続に不慣れな方へも丁寧にサポートします!

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